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[51]教育現場で注意したい著作権のこと

[51]教育現場で注意したい著作権のこと

著作物といえば、著名人が創作した映画や音楽、絵画などをイメージする人が多いかもしれませんが、学校で児童・生徒が手がけた作品も立派な著作物に含まれます。著作権法では、著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義しており、これらに値するものは全て著作権者の利益を不当に害さないよう配慮する必要があります。 ここでは、教育現場における著作物の扱いについて、特に注意したいポイントをご紹介します。

生徒の作品と著作権

学校で、教育の一環として生徒が作成した絵画作品や、演劇、合唱などは、著作権法に定められる著作物に含まれます。例えば、生徒が書いた作文なども、生徒自身の考えを文章化した著作物として扱われます。

著作権は、「著作物を創作する者」に与えられる一定の権利の総称です。これにより著作者は、著作物の公表や著作者名の表示方法について、自分の意に反して改変されない権利が得られます。つまり、指導する立場の教職員でも、生徒の作品を勝手にコンテストへ出品したり、作品のタイトルや一部を修正したりすることはできません。もちろん、生徒の許可なく作品を破棄することも著作権の侵害にあたります。

生徒の作品が非常に素晴らしいものであったとしても、コンクールへの出展を決めたり、破棄したりする権利は生徒自身に委ねられるのです。

その他の教育現場で注意したい著作権侵害

生徒の著作物は生徒自身が権利を持ちますが、学校などの教育現場では、一部の用途に限り、著作者に許可を得なくとも著作物を利用することができます。

例えば、授業または教育の一環として行われる特別行事(営利目的はなく、参加者への報酬や入場料を取らない運動会や文化祭など)において、著作物(漫画のキャラクターや音楽、映像などを)を使用する場合は、著作者の許可を必要としません。

ただし、これらをDVDや写真で複製し、配布したりインターネット上にアップしたりすることは禁じられています。学級便りなどの保護者向けの配布物に掲載する場合も、許可なく複製できる部数は限られているため、配布を予定している場合は権利者に許可を得る手続きを行う必要があります。

学校における著作物の扱いについては、教職員だけではなく、生徒や保護者も同じ認識を持つことが大切です。「自分が作ったものを勝手に流用される」といった不安な気持ちに十分配慮した上で、著作物の取り扱いについて正しく理解しておく必要があるでしょう。

著作物の取り扱いについて

不要になった著作物は、不正使用や複製を避けるため厳重に管理しなければなりません。例えば、生徒の作品はできるだけ生徒自身に持ち帰らせる、生徒に作品を残すかどうか確認をとる、などです。

しかし、保護者によっては、「学校で作ったものは学校で処分して欲しい」、「自宅に持ち帰られても困る」といった意見が出るかもしれません。
このようなときに、保護者に理解していただきたいポイントになるのが、教育現場において生徒の許可なく無断で処分することも生徒の著作権侵害に値するということです。保護者とのトラブルを回避するためにも、入学時や年度初めの保護者懇談会などで、著作物の取り扱いに関する方針をきちんと説明し、あらかじめ承諾を得ておくとスムーズです。

学校では、毎日たくさんの著作物を扱います。著作物の内容に関わらず、それを授業や運動会など特別行事の過程で用いる場合については、著作者の承諾を必要としませんが、それ以外の場合は、著作者の承諾を前提に使用しなければなりません。また、生徒の作品を管理または破棄する際は、著作権の取り扱いについて十分に配慮するようにしましょう。

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