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[52]病院で使用する紙カルテと電子カルテのメリット・デメリットを徹底比較

[52]病院で使用する紙カルテと電子カルテのメリット・デメリットを徹底比較

ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)の普及に伴い、規模の大きな病院を中心に電子カルテシステムの導入が進んでいます。電子カルテは、紙カルテと比べ情報を管理しやすく、医師のオーダーが各部門へスピーディーに行き渡るなど、さまざまなメリットが得られます。
しかし、コストや管理・運用の問題から、電子カルテの導入に消極的な病院も散見されるのが現状です。導入を検討する際は、診療に訪れる患者さんに対し、常に最良な環境を確保できるよう、それぞれのメリット・デメリットを検証することが大切です。

紙カルテのメリット

電子カルテのメリット・デメリットを知る前に、まずは従来の紙カルテにおけるメリット・デメリットについて整理してみましょう。

紙カルテのメリットは、やはり紙という物質であることがさまざまなメリットを生み出します。例えば、急いで情報を入力する必要がある場合、紙カルテであればペンだけあれば素早く書き込むことができます。また、紙に書き込まれたものですから、システムの不具合や停電と言った緊急時にも左右されません。昔の情報を知りたいときも、ページをめくるだけで目的の情報に素早く辿り着くことができます。

電子カルテに比べ、管理・運用にかかるコストがかからない点もメリットとして挙げられます。

紙カルテのデメリット

電子カルテと違い、紙カルテは患者さん一人につき一冊が基本。誰かがカルテを使っていれば、その間はカルテを確認することができません。そのため、カルテの閲覧が必要な人が複数いる場合、それだけ作業が遅れ、効率が悪くなってしまいます。

この他にも、紙カルテの場合は物質的な収納場所の確保が必要となります。膨大な量を扱う場合は整理・整頓にも工数がかかる上、カルテの運搬など体力面の負担もかかります。また、紛失による情報漏洩のリスクも高く、管理体制を徹底する必要があります。

電子カルテのメリット

紙カルテのメリット・デメリットを整理した上で、今度は電子カルテのメリット・デメリットについて見てみましょう。

電子カルテは、システムに?がっている端末さえあれば、いつでも患者のカルテを閲覧することができます。過去の診療記録やレントゲン画像等も、検索機能を使うことでスムーズに確認できます。また、誰かが電子カルテに記入している最中でも、もう一つの端末でカルテを開くことが可能です。
このように、紙カルテのデメリットにあった、誰かがカルテを使っている間、他の人はカルテを閲覧・利用できない点が解消できるというメリットがあります。

さらに、電子カルテは端末やデータベース以外の収納場所を取らず、全患者のデータを一元管理できるため、他科との連携や診療報酬の算定作業などの効率も格段に改善されます。最近では、訪問診療にも電子カルテの技術が応用されています。

電子カルテのデメリット

電子カルテを導入する際、最も心配されるのが機器類の故障、あるいは停電によるシステム障害の問題ではないでしょうか。一旦システムが使えなくなれば、電子カルテは全て閲覧・利用できなくなるため、診療自体がストップしてしまうといっても過言ではありません。

電子カルテの場合、不正アクセスやウィルス感染による情報漏洩、カルテの改ざんのリスクも深刻なデメリットです。病院では、患者のプライベートに関わる重要な情報を多数取り扱っているため、このような事象が発生した場合、病院側が賠償責任を問われる可能性もあります。電子カルテを導入する場合、セキュリティ環境を万全に構築することを優先的に考える必要があります。

この他に、電子カルテは端末の操作が必須となるため、端末数の確保、医療従事者の端末操作スキルの向上と言った、金銭的なコストや学習コストがかかることも考えなければなりません。

電子カルテは、業務効率の改善に大きな効果をもたらしますが、さまざまなコストがかかる上、故障や停電時の対策が欠かせません。近年、新しく開設される病院の多くで電子カルテシステムが採用されていますが、上記で紹介したようなメリット・デメリットをよく把握した上で、導入を検討するようにしましょう。

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