MENU

[54]病院で働く総務が知るべき物品管理のコツ

[54]病院で働く総務が知るべき物品管理のコツ

病院内では、一般的なオフィスでも使用される事務用品・事務機器に加え、診療に欠かせない医薬品、医療機器、ガーゼや注射針をはじめとした医療材料など、毎日大量の物品が使用されています。これらの物品は、過不足なく保管されていることが重要であり、消費期限切れやメンテナンス不良により、診療に支障をきたすような事態に陥らないよう、管理を徹底しなければなりません。ここでは、病院における物品管理のコツについてお伝えします。

病院の物品とは

病院経営で必要とされる物品(備品)には、数多くの種類があります。その品目は多岐にわたりますが、会計上では、診療上必要な物品は「医療消耗器具備品費」、診療以外に用いる器具・備品は「消耗器具備品費」、そして文房具、電球などの一般の消耗品は「消耗品費」として分類されます。

病院で物品管理の業務に就く場合、これらの特徴を踏まえて管理を行う必要があります。

物品管理の目的

備品・消耗品などの物品をいかに管理するかによって、病院全体の経営状態にも差が生まれると言われています。物品管理担当者は、使用不能な在庫や保険請求漏れの解消、発注業務の負担軽減など、現場のニーズとバランスを図りながら効率の良い管理を徹底しなければなりません。また、医薬品や医療機器の管理では、医師・薬剤師による指導のもと、院内感染や医療事故の予防を意識した管理が求められます。

この他、物品管理は会計における資産把握の面でも欠かせない業務となり、高価な医療機器や通信機器などは、耐用年数によって明確に分類しておかなければなりません。

物品管理は何を行うべき?

物品管理の目的を理解した上で、具体的にはどのような業務を行っていけばよいのでしょうか。ここでは、4点にまとめてご紹介します。

消費量の確認

備品管理において、特に重要となるのが「消費量の確認」です。中でも、医薬品や医療材料の消費量は、病院経営や患者満足度に直結するため、単に消費した数を把握するだけではなく、どのような患者にどのような目的で、どれだけの数使用されたのか確認し、その妥当性を把握していることが大切です。

在庫の管理

どれだけの物品が保管され、それらが今も使用可能な状態なのか、指定された場所以外に持ち出されていないかどうか等を把握します。薬剤の使用期限はもちろんのこと、機材類は正常に稼働するか、メンテナンスを受けているかどうか等を確認し、後々になって無駄な発注や廃棄に至らないよう配慮します。

購買管理

診療上必要な物品や、あれば便利な物品であっても、むやみに支出を増やすことは避けなければなりません。必要性、医療の質を下げない、患者満足度といった側面に配慮しながら、場合によっては、購入ルートの変更や代替品を提案することも物品管理を行う上で必要です。

請求に関する業務漏れの防止

物品そのものだけでなく、物品にまつわる請求の漏れがないかもチェックしましょう。
具体的には、厚生労働省が指定する特定保険医療材料を使用した場合に算定できる、診療報酬の加算漏れはないか、患者に不要な請求をしていないかどうかなどがあります。
そのため、病院の総務または物品管理の担当者は、患者、医師・看護師との密接な連携が必要です。

物品管理のコツ

物品管理をスムーズに行うには、購入から消費までの流れをフロー化(図式化)し、担当者だけでなく全ての職員に周知することが大切です。また、物品の購入については、医師・看護師など個人の職務や価値観にとらわれず、病院全体の方針に沿った決定が成されるようなルールの構築が欠かせません。そして、医薬品や医療材料など厳重に扱うべき物品については鍵付きのロッカーで管理するなど、徹底した管理体制を整備する必要があります。

最近では、院内で使用するさまざまな物品を包括的に管理するSPDシステムを導入し、病院経営の効率化と、安全性の確保を図る医療機関も存在します。このSPDとは「Supply Processing and Distribution(物品の供給処理と流通)」の略称です。

病院内の物品管理は、医療の質と健全な病院運営を維持する上で大変重要なものです。総務・物品管理担当者だけではなく、病院で働く職員全体の協力がなければ適切な管理は難しいため、情報の伝達ルールを確立するなど、理解を得られるように連携していきましょう。

『マイナンバー』対策に!シュレッダー活用術

このページのトップへ