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[53]医療機関で注意すべき患者のカルテの処分方法と時期

[53]医療機関で注意すべき患者のカルテの処分方法と時期

医師による診療記録(カルテ)は、医師法により診療が完結した日から5年間の保存が義務付けられています。看護記録、調剤録、X線写真等も、それぞれ一定の保存期間が定められていますが、その期間を経過したものは処分しても差し支えありません。
ただし、カルテ類には多くの機微な個人情報が記載されているため、情報が漏洩しないよう厳重な管理のもと処分する必要があります。

カルテ処分で細心の注意を払う必要性?

カルテには、患者の氏名や住所、年齢などの基本的な個人情報だけではなく、外部に漏れてはいけない情報(機微情報)が記載されています。カルテの情報が流出した場合患者のプライバシーや人権を侵害する恐れがあるため、セキュリティ対策を万全に整えて取り扱う必要があります。

万が一、カルテの流出が発覚した場合、患者や親族から民事訴訟を提起されるリスクが高まり、患者だけでなく地域住民の信頼を失いかねません。

カルテはいつごろ処分してもよい?

カルテは、医師法24条により患者の診療が完結した日から5年間の保存が義務付けられています。もちろん、治療が続いていれば5年以上であっても保管が必要で、要求があればいつでも開示できるように管理しなければなりません。

診療が完結してから5年が経過した後は、カルテを処分しても良いとされていますが、後遺症が長引いている場合などは、診療が完結しているとは言えないため、処分には慎重な判断が求められます。この他にも、看護記録、病棟日誌、検温表などの看護記録なども、それぞれ定められる期間で保存しなければなりません。

紙カルテの処分はどのような方法が適切?

カルテには紙カルテと電子カルテがありますが、ここでは紙カルテの処分方法について説明します。

処分可能と判断された紙カルテは、シュレッダーを用いて復元できない状態まで完全に細断するか、専門の業者に依頼して安全に処分するようにします。また、あらかじめ処分するカルテ類をリストアップし、その履歴を表計算ソフトなどでデータ化してから処分すると、どのカルテを処分したかが把握できるため、安全に進められます。

紙カルテをシュレッダーで処分する際は、微細な紙片にまで細断する「マイクロカットシュレッダー」の使用がおすすめです。シュレッダーの種類には、紙片を紙吹雪状に細断するクロスカットシュレッダーや、紙片を縦の帯状に細断するストレートカットシュレッダーなどがありますが、このようなタイプのシュレッダーは破片を容易に復元されてしまう可能性が否めません。

処分する量が多いなど、病院内で紙カルテを処分することが難しい場合は、専門の業者に委託することが最も安全かつ効率的でしょう。
ただし、法令に基づいた適切な管理・運営を行う業者であるかどうか、しっかりと見極めておくことが大切です。

このように、カルテは、法律によって病院側の都合で勝手に処分することはできません。その一方で、紙カルテの場合は医師法で定められた期間を超えて保管し続けると、収納スペースを圧迫するだけではなく、処分にも大変な負担を強いられます。保管期間が過ぎた紙カルテは、確実に処分するよう徹底しましょう。

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